君はひとりじゃない
君はひとりじゃない
7月22日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
観客絶賛!ベルリン国際映画祭銀熊賞&イーグル賞主要4部門受賞作!
俊英女性監督マウゴシュカ・シュモフスカが第65回ベルリン国際映画祭で監督賞となる銀熊賞を受賞し、ポーランドのアカデミー賞と言われるイーグル賞で主要4部門を受賞し映画祭を席巻した『君はひとりじゃない』。銀熊賞は黒澤明監督(『隠し砦の三悪人』)、ロマン・ポランスキー監督(『ゴーストライター』)ら世界の名だたる監督が受賞を果たしている。その作品の評判はヨーロッパに留まらず、米批評サイト「ロッテン・トマト」でも88%の高評価を叩きだした超注目作!

全ての映画ファン必見!日本初上映となるポーランド発の優美な才能。
マウゴシュカ・シュモフスカはポーランドで傑出した才能を持ち、高く評価を受けている監督だ。彼女はスイスのロカルノ国際映画祭で新人監督賞にあたる銀豹賞を受賞、ベルリン国際映画祭でLGBT作品に送られるテディ賞を受賞、さらにジュリエット・ビノシュを主演に迎えた『ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー』は40を超える国で買い付けがされた。シュモフスカ監督の作品が日本劇場公開されるのは本作が初。世界から注目を集める映画ファン必見の才能を見逃すな!

誰もが向き合う普遍的なテーマ〈家族愛〉を繊細に、ときにはユーモアを交えて描く
妻を失い感情が表に出なくなった父親、母親を亡くし父親と自分の身体を嫌う娘、人々を治療しながらもぽっかりと空いた心を持つセラピスト。最愛の人の「死」を経験する登場人物たちが紡ぐのは心と身体の関係性、そして目に見えるものと見えないものの関係性。シリアスになりがちなテーマをシュモフスカ監督が繊細に、ときにはユーモアを交えて描き出す。3人が迎える結末に“大切な人は身近にいる”と気づかせてくれると同時に温かな涙があなたの頬を伝う。
父親のヤヌシュ(ヤヌシュ・ガヨス)とその娘オルガ(ユスティナ・スワラ)は母親を亡くし、2人で暮らしている。検察官であるヤヌシュは妻の死後、事件現場で人の死体をみても何も感じなくなっていた。一方、オルガは心を閉ざし、摂食障害を患っていた。母親を失った今、ヤヌシュはそんな娘にどう接して良いか分からず2人の溝は深まっていた。
 日々痩せ細っていくオルガを見かねたヤヌシュは彼女を精神病院へ入院させる。そこでリハビリを担当しているのはセラピストのアンナ(マヤ・オスタシェフスカ)。思慮深いアンナは発声練習や感情を出させる練習を積極的に取り入れ、同じ病を患う女の子たちの治療にあたっていた。
 ヤヌシュは相変わらず凄惨な事件現場でも冷静に分析をする。女子トイレに新生児が産み捨てられた現場をみたすぐあとにも食事をとり、部下からも怪訝な目で見られてしまう。そんなヤヌシュは、オルガと対照的に太っていくのであった。
 とある集会で息子を亡くした女性が語る。「アンナを通して息子から10通の手紙を受け取っている。最初はこんなことが起きるとは信じられなかった。今は心が安らかになった。」 まわりの女性も一様にアンナに感謝している。アンナは霊と交信し、受けとったメッセージを残された人に伝えることを使命としていたのだ。
 しかし、アンナにも心にぽっかりと空いた大きな穴があった。息子を亡くしていたのだ。今、彼女を待っているのは大きな犬・フレデクとの暮らしだけ。気丈にふるまっているものの、やはり大きな喪失感を抱えて日々を暮らしていた。
 そんな中、ヤヌシュの家では不思議な出来事が起き始める。水が出しっぱなしになったり、部屋が極度に寒くなったり、かけてもいないのにレコードが鳴っていると隣人に苦情を言われたり…。それを聞いたアンナはヤヌシュとオルガに、母親の霊と交信し直接話すことを試みようと持ちかける。「妙な期待をさせないで欲しい。」一度は拒絶したヤヌシュだったが、ある晩、引き出しを開けるとそこには妻と自分しか知らないことが書かれた手紙が入っていた。信じられない出来事にアンナを訪ね交霊を依頼する。アンナとヤヌシュとオルガの3人は手と手を取り合って交霊を始める―。
監督・脚本:マウゴルザタ・シュモウスカ
出演:ヤヌシュ・ガヨス、マヤ・オスタシェフスカ、ユスティナ・スワラほか
配給:シンカ/提供:東宝東和